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最低限憶えておきたい機材の種類
丸暗記の必要はありませんが、オーディオをいじっていくにあたって最低限の知識として、知っておいたほうがよい、機材の情報を書いていきます。
あんまり詳しく書いても憶えられないと思うので、ポイントを押さえて、簡素に書きます。

CDから音を出すためには、プレイヤー、アンプ、スピーカーが必要です。プレイヤーでCDを読み取り信号に変え、アンプで信号を増幅し、スピーカーで音を出します。

”アンプなくてもウチの車音でとるんやけど”と思われる方も多いでしょう。
たしかに一般的なカーオーディオの場合、CDやテープなどのデッキと呼ばれるものがついており、そこにスピーカーをつなぐだけで音がでます。ナビエディションなんかの場合ナビがデッキの代わりをしています。
ナビを含め一般的なデッキには、小型のアンプが内蔵されているのです。オーディオに興味のない方は、アンプを意識することはありませんが、これを意識してください。

しかしながらこのアンプですが、大音量や高音質などを望んでいくと大型化が避けられず、ヘッドユニット内には入りきらなくなってきます。外にだしたアンプ、外部アンプがあるんだということを憶えておいて損はないでしょう。

最低限、ヘッドユニット、アンプ、スピーカーの3つがあるんだということは押さえておいてください。




初心者にお勧めのシステム
と、その前に、あなたはどんな音楽をどんな風に聞きたいですか?

よくありがちなのが、自分が聞きたい音楽、聞きたい音を知らずに、適当にオーディオをやってみて、まったく良くなった気がしないパターン。
本当は自分は牛丼がおなかいっぱい食べたかったのに、適当な店で適当に注文したら、シーザーサラダがでてくることだってあるんですから。
それを避けるためにも、最低限の知識が必要となります。

本来は、販売する側の人間がそうならないようリスニングすべきなのですが、ファミレスではそんな対応はしてくれません。わからないのであれば、「これはどんな料理か」と聞かなければならないし、そのときにあなたがわからないような専門用語で会話する人からモノを買ってはいけません。
信頼して、すべてを任せられるような店、店員から、モノを買って下さい。

その最低限の知識の第一歩が、自分が聞きたい音楽、聞きたい音を知るということです。
それさえできていれば、ある程度出来上がったシステムで、「まったく見当違い」ということにはならないと思います。


さて本題ですが、一番初めに目指したいシステムとして、2.1chシステムを提案します。手数は少なく、ある程度の音質を求めやすい、コストパフォーマンスに優れたシステムです。

2.1chシステムとは、chは、チャンネルのことです。2chはフロント左で1、右で1の合計2chです。0.1は、低音専用のサブウーファーを指します。低音しか出さないので0.1と数えます。

つまり、フロントスピーカー+サブウーファーという構成になります。

購入が必要なのは、ヘッドユニット、フロントスピーカー、サブウーファー、アンプです。

よくわからないと思うので、以下にお勧めの機材とともに、意味を書いていきます。




ヘッドユニット
ヘッドユニットとは、プレイヤー全般をさし、CD、DVD、USBメモリー、I−podなど、さまざまなメディアから、音楽データ読み取る機械が、ヘッドユニット(HUと略)です。
価格帯は1万円未満の安価なモデルから、10万円オーバーの高級機まであります。

ヘッドユニット自体の音質については、ある程度システムが進んでからでないと、差がわかりませんので、音質ではなく機能見た目で選んでいいです。

その重視すべき機能ですが、

・読み取り可能メディアが希望するものに対応しているかどうか。CD-RはOKだけどRWはだめとか、DVD-RWがOKとか、USB対応とか。I-pod対応してるかとか。
・RCA出力が4ch分以上あること。
・見た目が許せること。
以上3点です。

おそらく量販店なんかで、タイムアライメントだのタイムコレクションだの、イコライザが豊富だのなんだの言われますが、はっきりっていらないです。

お勧めは、アルパイン CDA-9886Ji
音質はそこそこで機能も十分、圧縮音源などにも対応し、I-POD直結はかなり嬉しい。

時点はカロッツェリア DEH-P730あたりか。
I-pod直結できないことと、RCA出力が2Vしかなく、アルパインは4Vなのでその点を考慮し時点としました。

他にはケンウッドU727あたりがよいです。視聴し、操作して、見た目も含め、買って下さい。


もうちょっと予算が出せる人は、アルパイン CDA-9887Jiか、カロッツェリア DEH-P930あたりがよいです。
このへん買っておけば10年は遊べます。とても便利なHUです。
アンプが内蔵しているモデルでは最上級のものです。この上になると、機能があるとかないとか見た目とか関係なく、音のみで選ぶ、アンプレスというモデルが存在します。


多少なりとも「音質」というものに興味があるなら、これらの価格帯以下を買うのはやめてください。
中古に関しても、プロの指導のもととか、保証があるからとかであればいいですが、なにかとトラブルになりやすいです。
例えば、原因不明のノイズが乗ってしまったら初心者ではその原因を突き止めることは不可能に近いです。ある程度なれてきたら、中古を使うと言う手もありますが、基本は、安い新品を使うということになります。

これらの機種ならば、フロント/リア(サブウーファー)の分離ができるので今回の2.1chシステムに適当だと言えるでしょう。





スピーカー
スピーカーは大きさによって得意な帯域があります。「口径が小さければ小さいほど高音が、大きければ大きいほど低音が得意」になります。
フロントスピーカーというと、大抵ドアについているミッドレンジと、ドア上部についているツイーターの組み合わせになります。車種によってはコレがくっついたコアキシャルというものもありますが、今回は別になった、セパレートスピーカーを使用します。

セパレートスピーカーには、ツイーター(以下TW)とミッドレンジ(以下MID)とパッシブネットワークが2つずつセットになっています。
パッシブネットワークとは、コイルやコンデンサをつかい、ある帯域以下(または以上)をフィルタ(減衰)することができるものです。
アンプから出力された一組の+−からパッシブに接続し、TW用の出口と、MID用の出口とにわけ、それぞれに適した帯域を再生できるようにしてあるものです。

ツイーターは、高域専用の3cm程度の小型のスピーカーです。
シャーンとか、シャキーンとか、ピーとか、キラキラとか、そういった音が得意です。
中域や低域を入力すると一瞬で壊れます。かならずネットワークを使用して3000Hz以上でハイパスを掛けてください。詳しくは説明書を読む。

ミッドレンジは、中域専用の10〜16cmの中型のスピーカーです。
ボーカルとか、ギターとか、耳に聞こえる多くの音を担当します。オーディオのキモといっていいとても重要なスピーカーです。


サブウーファーは、口径が20cm以上で低域のみを再生できるように設計されたスピーカーです。
世間一般でウーファーと呼ばれていますが、低域専用なので「サブ」が付くのが正常な呼び方です。アメリカなどだとSubなどと記載されていますね。大抵のドンドンうるさい車はコレの仕業です。

一見過剰な低域を撒き散らすスピーカーと思われガチですが、映画館やクラブなどにかならず大口径のスピーカーが入っているように、これがなければ絶対に出せない音があります。
人の迷惑になるような大音量の低域も出すことはできますが、鳴らすか鳴らさないかは、それを鳴らす”人”の問題です。サブウーファー=悪 ではありません。
サブウーファーの中でも小口径な20cmあたりは、タンタンといった比較的高めの低域が得意で、大きくなると地響きのようなドォォンといった音が得意になります。


初心者は、ドームTW / 13cmミッドレンジ / 25cmサブウーファーが基本であり、これがスタートの組み合わせとして最適です。
もちろん、聞いた上で「おれっちは10cmMIDがいいんだ」とか「おいどんは17cmMIDがいいんだ」と言う方は、己の耳を信じてください。


スピーカーは、”音質”の差が顕著に現れるパーツです。ボーカルが鳥肌が出るほど艶っぽく聞こえるとか、エレキギターがすごくいいとか、アコースティックギターがたまらないとか、メーカーやその商品ごとの音の方向性があきらかに違います。
ですから、ここのメーカーがおすすめですとかはあまり言えないのですが、初心者が買いやすい低価格〜ミドルクラッスの商品郡としては、カロッツェリア、アルパインあたりが売れています。
どこでも視聴できるし、視聴コーナーも広めだからだとは思いますが、売れているから安くできる、安いから売れるというサイクルがあるのは確実でしょう。

音の傾向としては、カロッツェリアは、高域がよく鳴り、中〜低域はスッキリした感じで、聞き取りやすい音です。POPなどで車内カラオケする場合には非常によいですが、音の余韻や楽器の音の奥行きなどを聞くのは厳しいです。
アルパインは、良く言えば中域がしっかりしていてあたたかみのある音です。悪く言えば暗い音で聞き取りにくいかもしれません。BGMのように音につつまれたい人向きで音の温かみを感じます。

その他のメーカーについては、聞いた上でよいと思ったら買えばいいです。自分の耳を信じてください。


また、比較的手にしやすい海外メーカー品として、ROCKFORD、KICKER、JBLなどのアメリカのメーカー。また、FocalやMBquartなどのヨーロッパ系も人気があり、カーオーディオ専門店ではどこでも扱っています。
ただし、インポート品は、トレードイン(交換するだけ)では取付けが出来ない可能性がありますので、自分の車に取付けできるかどうか販売店で確認が必要です。


初心者にお勧めしたいカーオーディオ用のセパレートスピーカーは、3万円台、6万円台の2種類があるようです。
予算的に、HUは9877Jiや、930を買う人は自分の耳を信じ、視聴しまくって、6万円オーバーのほうを買って下さい。9886Ji、730の人は3万円のほうでよいです。
視聴して気に入ったら視聴したお店で買ってあげてください。ネットよりちょっと高いかもしれませんが、それが視聴したという行為に対する対価だと思ってください。デモボードもそのスペースもただじゃないんです。
聴いたらかならず買えとは言わない。でも、ネット通販で買うつもりなのに、ショップで視聴するのはズルイよ。そういうときはメーカーかインポーターで視聴するとよいです。

安いくてそれなりのものだと、カロTS−Cなんちゃら、アルパインには車種用のサウンドシステムなんかがあって取付けも安心、海外メーカーだとロックフォードあたりが使いやすいかもしれません。

もちろん、俺はこれが気に入った!!というものがあればそれが一番よいです。どこの誰だかわからない人の書いた文章よりも、自分の耳を信じてください。



サブウーファーについては、アメリカ産の定価3万円以下のサブウーファーをお勧めします。
国産でもだめではないのですが、並行輸入店で1万円ちょっとから選べるアメリカ産がお勧めです。
低域は高域や中域よりも、音質自体に左右されにくいです。もちろん差はあり、よいものを聞けばよいものが欲しくなるのですが、まぁまだ我慢してください。

初心者に購入しやすいのは、ROCKFORD、KICKERの2択でいいです。他はある程度好みが出てきたら選ぶ基準が出来てきますが、低音の基本として2メーカーをお勧めします。4ΩSVCまたは、2ΩDVCを選んでください。
プロショップなどで購入されるのであれば、JLaudio、MTX、ORIONなども視聴できるとなおよいです。
また、方向違いではありますが、PHASE、FOCALあたりのサブウーファーも一度聞いてみてください。


ROCKFORD(RFと略)では低価格なシリーズとして、PUNCHシリーズがあります。P1,P2、P3の順に値段が上がっていきます。その上にはPOWERシリーズがありますが、まだそこまでは必要ありません。キレ重視の音で、シールドBOX(密閉型)で鳴らすとよいです。とりあえずP1でよいです。並行輸入店なら1万円でおつりがきます。
KICKERですと四角のSWが人気があります。ここではCVRと銘打った丸型の安価なモデルをお勧めします。これまた1万円ちょっとくらいです。
RFをドンッドンッとするなら、キッカーはダッダッといった感じでしょうか。スーパーオートバックス(SABと略)などでも視聴できますので聞き比べてみて、いいとおもったほうを買えばいいです。
ダウンローさんなどで並行輸入品を買うと1万円ちょっとで変えますし、ショップメイドのシールドBOXも買えますから、SWとBOXを買って、3万円でお釣りがきちゃいます。

もちろんこだわりがあるひとはどうぞご自由に。サブウーファーの”定格入力”分だけアンプの”定格出力”を稼げるならそれもよいでしょう。





アンプ
アンプはCDなどから読み取った微弱な信号を増幅するのが仕事です。サブウーファーなど大型のスピーカーを鳴らすにはかならず必要になり、MIDやTWなどもしっかりならすならあったほうがよいでしょう。
初心者としては、ブリッジャブル4chアンプの購入を提案したいです。
ブリッジャブルとは、ブリッジ、エイブルがつながっていて、ブリッジ接続できますよっていうこと。ブリッジ接続とはステレオ(2ch)分の出力を1本(モノラル)にすることで、倍の電力がかせげます。


よって、4チャンネルアンプであることと、ブリッジ接続が可能であること(2/3/4chモードなどの記載)が必須項目となりますが、HUにクロスオーバーが内蔵されていないならば、アンプにはクロスオーバーが必要ということをお忘れなく。
参考までに”定格”W数ダンピングファクター(以下DFと略)見た目(笑)、くらいですが、意外と忘れてはならないのは大きさでしょうか。
シート下に取り付けようと思ったら大きくて入らないとか途方に暮れます。

4chアンプの、1chがフロント左スピーカー用パッシブネットワークに。パッシブからTWとMIDに接続。同様に2chはフロント右。
そして、3/4をブリッジ接続し、サブウーファーに接続します。
詳しくはアンプの説明書を読んでください。英語がだめなひとは国産のアンプを買うといいでしょう。能力がアレコレよりも、今は経験のほうが重要ですから。

HUの設定は、フロントハイパス100Hz、リア(サブウーファー)ローパス80Hzでよいです。説明書みて。
HUにハイローパスがない場合は、アンプの1/2chがハイパス100Hz、3/4chがローパス80Hzとなります。
HUとアンプに両方フロスオーバーがある場合は、どちらかのクロスオーバーを使用し、もう一方はスルーします。HUの場合と、アンプの場合と、両方試して好きな方にすればいいです。


アンプの能力は大抵値段相応なのですが、音質への影響は、スピーカーほどではないです。
音楽のジャンルによって多少の得手不得手はあるようですが、アンプに求められるのは、本来あるべき信号をありのままスピーカーに伝えることですから、POP向きとかROCK向きとかではなく、どれだけスピーカーを鳴らし、止められるかがポイントだと思います。フラッグシップとなる高いアンプはやはりいいですよ。
初心者のアンプ選びですが、フロントスピーカーとあわせてメーカーを選んでよいです。フロントスピーカーをRFの一番安いセパレートにしたら、アンプも一番安い4chアンプでいいです。P400−4なら可変クロスオーバー内蔵なので、HUにはクロスオーバーがないアルパインの9886Jiでも大丈夫ですね。

フロントスピーカーをアルパインにした場合なのですが、アンプもアルパインと選びたいですが、現行のアルパインには4chアンプは安いものがありません。PDX-4.100が最安値で定価7万円オーバーですから、過剰投資かもしれません。3ヶ月保証などをしてくれる中古屋さんで、V12と銘売ってある4chアンプを購入するのもよいです。この辺の資金バランスは考えてメーカーを選びたいですね。




まとめ
2.1chシステムについての補足ですが、なぜこのシステムが基本かというと、本来オーディオとしては、2chソース(CD)なのだから、2ch(左右のスピーカーのみ)が一番よいはずです。
しかしながら、1つのスピーカーで、キンキンからドムドムまで鳴らしきるのは不可能であると言えます。
また、車内に置いては、音量がかなり大きめになります。高速道路などを自分の聞きたい音量で走行していて、パーキングにとまったら、音量を変えずそのままエンジン切ってトイレにいってください。
帰ってきてオーディオがなるとビックリするほど音が大きくありませんか?
ロードノイズがそれだけオーディオをジャマし、カーオーディオでは音量上げ目があたりまえです。


かといって帯域分離したスピーカーを増やせばいいという簡単なものではありません。数が増えれば増えるほどに調整は困難を極め、その分機材代も膨らみます。
トータルでのコストパフォーマンスという意味で、TW−MID−SWという組み合わせが、無理がなく音質を向上させやすい組み合わせであるといえます。


また、オーディオとは、正解があるわけではなく、好きか嫌いかそれのみです。
メーカーが威信をかけて作り上げたデモカーでさえ、聞く人によってはクソなどと言われることもあります。


最初はどんなことをやっても感動があります。例えるなら今はLV1です。突然強い武器を持つのではなく、少しずつ己と武器を強くし、自分なりに満足できるレベルまで進んでいってください。




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